このところ良いお天気が続いています。
広い、広い青空を子どもたちと一緒に眺めながら、毎日幸せ感に浸っています。
全国見回してみても、こんなに空が広いところは、ないかもしれません。
奈良、最高です!
さて、子どもたちは、相変わらず元気に遊び、学んでいます。
とはいえ、異なる個性を持つ仲間が集まっていますから、ケンカもたびたび起こります。でも、ぶつかったり、すれ違ったり、嫌な思いを味わったりしながら、私たちは自分を感じ、相手との距離感を学んでいくことができるのです。
ケンカは貴重な学びの場。でも、それを仲介するときの大人の心のあり方が結局問われているんだよなぁと思います。決して子どもと共に感情の波に振り回されるのではなく、温かい愛情あふれる眼差しを持って、目の前の子どもたちの感情にまずは共感する。そして、事実を整理して淡々と伝える。どうしたらいいかを教える。
これを繰り返せば良いのだと思います。もちろんその際にユーモアやイメージといったものは忘れないようにしなければなりませんが。
さて、このところ子どもたちは、チョウチョやトンボを追いかける毎日です。
虫取り網を手にして、あるいはかぶっている帽子を脱いで、モンシロチョウやモンキチョウやキアゲハ、あるいはシオカラトンボを夢中で追いかけています。
時にはギンヤンマやオニヤンマが飛んできますが、高い空をものすごいスピードで飛ぶ彼らを捕まえることは、まだできていません。
チョウチョを捕まえるのは、決して簡単ではありません。
飛んでいるところをすくうのは難しいので花にとまっているところに近寄っていくのですが、音を立てないように、気配を悟られないようにしながらそっと忍び足で行かないと、すぐに逃げられてしまいます。
またうまく網の中にとらえたとしても、それを取り出すときや虫かごに入れるときにも、どこを持つのか、どんなふうにしたら逃げられないのか、工夫が必要です。
虫かごの中に何を入れたら、捕まえたチョウチョやトンボが落ち着いていられるかも、考える必要があります。
そうして、時間が来たら、捕まえたチョウチョやトンボたちを再び外に帰してあげることも必要です。自分が苦労して捕まえた獲物。でも、彼らにとっては何が幸せかを考えて、自分の欲望を抑えなければなりません。
こうして改めて捉え直してみると、チョウチョやトンボを捕まえる活動の中には、たくさんの学びがあることがわかります。
自分の体の動かし方(粗大運動)、目と手を協調させること、手や指の力の入れ方(微細運動)、相手の身になって考えること、意志をコントロールすることなどなど。
ペーターさんは言いました。「畑にあるものがすべて子どもたちの先生になる」と。
チョウチョやトンボは、まさに子どもたちの先生です。
そして何よりも大切なことは、子どもたちは、自らの意志で、心から楽しみながら、その学びを行っているということです。
こんなふうに考えると、子ども時代に、特に低学年の時代に、知的な学びの前にたくさんの遊びを経験しておくことが、その後の学びの大切な土台を築いてくれていることがよくわかります。
確かな基礎の上にしか、堅牢な美しい建物は築くことはできません。
だからこそ、50年後、100年後の未来を考えた教育では、遊びの要素がものすごく大切になってくるのだと思います。
さあ、今日からまた新しい1週間が始まります。
子どもたちがどんなふうに遊ぶのか、とても楽しみです。
2024年6月10日
栄 大和
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